全粒穀物ー玄米・小麦・大麦・ライ麦ーのすごい効果

2023年12月01日 08:00

史上最強の食品?!

“ Can I have a tuna sandwich, please ?”
“ Whole wheat or white bread ? ”
“ Whole wheat, please”

「脳卒中・心筋梗塞・糖尿病の発症やがんによる死亡が抑制される」

もしこのような薬が発売されたら?

おそらく多くの人が購入して服用するに違いありません。

ではこのような効果を持つ食品があったら?

「そんな食品あるわけないよ」

こんな声が聞こえてきますが・・・

いや、実際にあるのです。

世界中の様々な国で行われたコホート研究の結果*を示します。

全粒穀物(精製処理でぬかとなる果皮、種皮、胚、胚乳表層部を除去していない穀物)を一日150g摂取すると、

・がんによる死亡率が約20%減少

・心筋梗塞、脳卒中、糖尿病の発症率が約30%減少

このような結果が明らかにされました。

全粒穀物の効果は一日65gの摂取でも発揮され、

・がんによる死亡率は約10%減少

・心筋梗塞、脳卒中の発症は約20%減少

・糖尿病の発症は約30%減少

驚くべき結果です。

65gの全粒穀物は、玄米ご飯なら茶碗1杯分!

たったこれだけで脅威の健康効果を手に入れることができるのです。

*Aune D et al,Whole grain consumption and risk of cardiovascular disease, cancer, and all cause and cause specific mortality: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies. BMJ 2016;353:i2716
*Aune D et al,Whole grain and refined grain consumption and the risk of type 2 diabetes: a systematic review and dose–response meta-analysis of cohort studies. Eur J Epidemiol 2013; 28, 845–58

健康的な食事プレート ハーバード大学公衆衛生大学院が提唱している「ヘルシー・イーティング・プレート」

主食の半分以上は全粒穀物からとる

冒頭の英会話は、先日鑑賞したアメリカ映画の一場面です。

主人公がホテルで「ツナサンドをお願いします」と注文すると、「全粒粉食パンですか、それとも白い食パンですか?」と聞き返されました。

健康志向の高まりを受け、アメリカでは全粒粉食パンは決して珍しいものではありません。

ヨーロッパの多くの国でも大麦やライ麦で作ったパンやシリアルが、家庭の食卓に並びます。

一方、日本ではパン食はごく普通の朝食となり街のいたる所にパン屋さんを見かけるものの、全粒穀物パンはほとんどありません。

また、外食でのご飯は白米以外の選択肢はきわめてまれです。

このような全粒穀物普及の違いはなぜ起きるのでしょうか?

欧米諸国では前述のコホート研究の結果などをもとに、積極的に全粒穀物の摂取をすすめています。

アメリカ農務省は「穀物の少なくとも半分は全粒穀物にすること」を推奨しています。

またハーバード大学公衆衛生大学院が提唱している「ヘルシー・イーティング・プレート」(上図)では、プレートの穀物そのものが全粒穀物となっています(精製された穀物摂取は想定していない!)。

一方、日本の食事ガイドはどのように記載されているでしょうか?

農林水産省と厚生労働省によって提唱されている「食事バランスガイド」(下図)をみてみましょう。

主食の項目には、全粒穀物については全く触れられていません。

何らかの思惑(白米消費推進?)があるのでしょうか、まったく残念でなりません。

ちなみに玄米は食物繊維だけでなく、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、鉄、γーオリザノールなどの栄養素も詰まっています。

これらの栄養素が糖尿病、高血圧や肥満などの生活習慣病も防いでくれるのでしょう。

食事バランスガイド

茶色の穀物を食べる方法

では全粒穀物をどのように食生活に取り入れたら良いのでしょうか?

白米からいきなり玄米へはハードルが高いという方は、胚芽精米や半つき米からスタートするのも良いでしょう。

または砂糖を含まない精製されていないシリアルでも良いでしょう。

麺類が好きな方。

そばはメイドインジャパンの全粒穀物で、スーパーでも容易に見つかります。

十割そばを食べれば全粒粉100%ですね。

十割、八割そばなどの蕎麦粉の比率が高いものを選びましょう。

全粒粉ラーメン・うどん・パスタは通常のスーパーではほとんど見かけません。

ネットで探せばいくつか入手可能のようですが、パスタ以外はほとんどが「全粒粉入」のようです。

パン派の方は全粒粉食パンにチャレンジしてみてください。

全粒粉100%食パンは、市販では手に入りづらいと思います。

ほとんどが「全粒粉入り」食パン(T_T)

ホームベーカリーで自作しましょう。

小麦粉は通常の全粒粉100%ではうまく焼けませんが、微粒全粒粉 (全粒粉100%で焼けるパン用粉:富澤商店、ヨドバシ・ドット・コム、645円送料無料)ならGood!

ソフトなパンをお好みの方は、ごく少量(約20g)のごはんを入れて焼くとふっくらした食感に!

慣れたらライ麦パンなどにもチャレンジ!

以上のうちどれもが無理な方は、スーパー大麦バーリーマックスを大さじ2杯!

これでレタス1個分の食物繊維(3g)をゲットできます。

今日から茶色の穀物を食べて健康を手に入れましょう!

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