ルテインの肌に及ぼす健康効果
ルテインは肌の細胞を構成する成分のひとつでもあることをご存知でしょうか？
ルテインの肌での役割は目と同様に、光と酸化のダメージから保護することです。
コラーゲンが年齢を重ねるごとに肌から失われていくように、ルテインもまた加齢とともに失われていきその作用が弱まります。
ところが、ルテインも口から摂取したり、肌に直接塗って補充すると、
・肌の脂質酸化が抑制される
・弾性（はり）が保たれる
・光からの保護作用が促進される
などのうれしい効果を発揮することが研究結果からわかっています。
一例としてイタリア・ナポリ大学の研究グループは、女性にルテイン・ゼアキサンチンを摂取塗布させたところ、肌の水分量、脂質量、弾力性、光防護活性が増加したと報告しました。
紫外線は日焼け止めを塗布すれば肌の深部に届くことはありませんが、日光やスマホ・パソコンのモニターから発せられるブルーライトは深部にまで到達し、光酸化ストレスを引き起こし肌のしみ・しわ、目の障害の原因になることが知られています。
ルテインは紫外線だけでなく、このブルーライトも吸収する機能によってこれらの有害な光から目だけでなく肌も保護してくれています。
そしてルテインが関わっているのは肌や目だけではありません！
脳、動脈硬化症、妊婦と児の健康、メタボなど様々な健康との関係性について研究が現在進行中です。
ルテインは何からどれだけ摂取すれば良い？
ルテインは体内で合成することのできない成分。
日常の食事から積極的に摂取する必要があります。
下表にルテインを多く含む食材をまとめました。
表以外にもケール(21mg；食品100g中のルテイン以下同じ)、芽キャベツ（1.3mg）、ニンジン（0.3mg）、トウモロコシ（0.8mg）、鶏卵（0.3mg）などが比較的多く含まれています。
望ましいルテインの必要量は1週間に42mgと言われています。
ここで1週間に42mgと書いたのにはわけがあります。
ルテインは一旦組織に取り込まれるとある程度の期間その場にとどまります。
このため必ずしも毎日摂取しなくても大丈夫で、1週間単位での摂取量を保っていればオーケーです。
必要量はルテイン含量の多いほうれん草で摂取しても1日に1/3から1/2束くらい必要でしょうか？
けっこう高いハードルですね！
ルテインサプリメントの効果は？
日本眼科学会は黄斑変性症予防のために、禁煙と紫外線防止、および肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病の改善とともに、ルテインのサプリメントを推奨しています。
・野菜を食べる量が少ない方
・屋外で過ごす時間が多い方
・スマホ・PCでの作業が多い方
・お肌が気になる方
・シニア世代の方
・黄斑変性になっている方、またはその徴候がみとめられる方
特にこのような方には食物だけに頼らずサプリメントを服用するのもひとつの方法だと思います。
「どれを購入したらいいの？」
市販されているルテインサプリメントをいくつか検索してみました。
大手メーカーのルテイン10mg程度含有製品（「DHC ルテイン 光対策」「ディアナチュラ ルテイン」「小林製薬の機能性表示食品 ルテイン」など）であれば1ヶ月分1000から2000円で安心して購入できそうです。
一部にルテイン20mgを超えるような高用量も販売されているようですが、個人的にはそれ程の量は必要ないと考えます。
また、ルテインに加えてゼアキサンチン入という製品も売られています。
ゼアキサンチンは特に黄斑中心部に多く存在しているルテインの構造異性体（分子式は同じでも構造が異なる化合物のこと）。
ルテインが体内での代謝によってゼアキサンチンに作り替えられますので、摂取に関してさほど気にする必要はないでしょう。
わたしもマリーゴールド由来のサプリメント(Doctor's Best, FloraGLO ルテイン配合ナチュラルビジョンエンハンサー)を試してみました。
最初は半信半疑だったのですが、、、
飲みはじめてびっくり！
物の色合い・濃淡や凹凸がくっきりと視認できるようになりました（個人の感想です！）。
最近はルテインを含有している化粧品も販売されているとか。
残念ながら、そちら方面の情報とルテインの肌への塗布効果の確認はできていません。
どなたかご教示いただければうれしいです☺
マリーゴールドの花
マリーゴールドには豊富なルテインが含まれています